前回、好条件にも関わらずムラサキシタバを見ることができなかったGasyun。
好天候に加えて新月が近づいたこの日、懲りずに秩父へ向かいました。



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今回は出発が遅くなったので、ムラサキシタバ一本狙いで標高1000 m付近の街灯のみをチェックしました。

ポイント到着は22時過ぎ。
若干ひんやりしていますが、うっすらと霧が出ており今日も期待できそうです。

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ほとんどカメムシとか小さい蛾とかですが、虫の集まりは目に見えて良いです。

街灯周辺には、クスサンやシロシタバがぼちぼち飛来してきています。

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クスサン

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シロシタバ
(ピンボケブレブレですみません)

このあたりは定番なので軽く見る程度にして、ムラサキシタバを待ちながら中・小型種をチェック。

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アカエグリバ

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イチジクキンウワバ

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エゾギクキンウワバ

この個体は前翅の白紋が消失するタイプのようです。

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マメノメイガ

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クビシロノメイガ

久しぶりの初見ノメイガ。
秋になると特定のノメイガは多く発生しますが、種数は稼げなくなるのでご新規さんはとても嬉しい。


23時半を過ぎ、今日も来ないかぁと諦めかけて、キンウワバやノメイガの回収をしていると、不意に巨大な影が地面を横切りました。
見上げると、大型のカトカラが悠々と街灯周りを飛んでいます。

シロシタバ...?でも飛び方がなんか違う......ッ!
即座にバズーカを向け、地面に巨大カトカラを落とします。
舞い降りたのは......

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ム ラ サ キ シ タ バ

キタ-----(((o(≧▽≦)o)))-----!!
昨年、目の前で採り逃がして以来、1年越しの再会!
1年前の教訓を活かさず、性懲りもなく後翅を開いた生態写真を撮ろうと試み、今年はちゃんと撮影できました。
(焦って撮ったので薄暗いのが残念ですが)

撮影後、10分近く格闘しながらも、何とか三角紙に収めることもできました。
捕食者から逃れてきたのか、手に持ってみると左の後翅が大きく破損していましたが、とりあえず埼玉県産初採集です!

遅くても来た甲斐があったぜ......。
追加が来ないか日が変わるまでしばらく待ってみましたが、日が変わっても来ないので次のポイントに移動しました。


次のポイントについたのは1時頃。
イマイチ飛来数が少ないですが、ぽつぽつと大型の蛾が付いています。

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オオシロシタバ

高標高地のカトカラとしてムラサキと双璧を為す(と勝手に思っている)オオシロさんを発見。
時期的には遅いですが、一晩でムラサキとオオシロが両方得られて実にハッピーです。

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ヒメヤママユ♀

今季初となるヒメヤママユの♀。一般的な白襟タイプでした。
かわいい。

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ウリキンウワバ

キンウワバの中ではかなり大きい種類です。
ほんのり金箔を纏っているのは絶妙に渋くて良いのですが、許されざるウリ科の害虫だったりします。

最後に、昨年、ムラサキシタバを逃した付近の街灯をチェック。
バズーカで照らして見ていると、はるか上空からムラサキシタバくらいのサイズの蛾が旋回しながら落ちてきました。
後翅は見えなかったのですが、飛び方、シルエット、サイズはムラサキシタバに違いない。

2頭目とは今日はツイてるぜ!と、足元に落ちてくるのを待っていると、華麗に舞い降り......





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側溝のふたをすり抜け、排水溝の奥底へと落ちていきました。





えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?!?

そんなことある!?
排水溝の奥底をバズーカで照らすも再び飛び上がってくることはなく。

昨年は採集目前で逃げられ、今年は排水溝に落ちていく......
このポイントのムラサキシタバとはつくづく相性が悪いようです......。

目の前で起きた出来事にポカーンとしつつ、消えてしまったものは仕方ないので、諦めて帰路に着きました。



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ようやく埼玉県産ムラサキシタバを手中に収め、一年前のリベンジを果たすことが出来ました。
しかし最後のムラサキシタバ(仮)の消失はなんだったのか......。
側溝に蓋がついているのにストレートに排水溝に突っ込むなんてことが起きるのはどんな確率なのでしょう......。

今回採集したムラサキシタバは、残念ながら完品ではなかったので、完品の採集を目指し、ムラサキ狙いの採集は続きます。


それではっ!