例年通り、ウスタビシーズン以降、極寒のフィールドに出る元気もなく引きこもっていましたが、ようやく暖かくなってきました。
今年も新年最初()の採集は近くの川の土手でフッチー観察となりました。

昨年の観察から、コーリングのピークは昼頃と思われたので、ポイント到着は11時半頃。
程よい陽射しに当たりながら土手を眺めていると、翅を一生懸命動かして飛び回るフチグロトゲエダシャク♂がちらほら目に入ります。

採集するかどうかはともかく、交尾しているところを見たいのでジッとオスの行方を追っていきますが、途中で見失いなかなか追いきれません。

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コガタルリハムシ

これはフッチーを見失い続けた結果、足元を見たら見つけた青いハムシ。
辺りのギシギシにたくさんついていました。
これはメスなのか、お腹が異様に膨れ上がっています。
ちなみにこの個体は死んでいません。写真を撮ろうとちょっと葉っぱの向きを変えただけで擬死の態勢を取られてしまいました。
さっきまでたくさんのオスと恋の駆け引きを演じていたのに......。

ポツポツ飛び出すフッチーの影を追い見失うこと数回、ようやく1頭を着地まで見届けることが出来ました。

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フチグロトゲエダシャク♂

メスを見つけて交尾しているわけではなかったのですが、このオスの周りに別のオスが数頭パタパタとしているのに気が付きました。
オスが何頭も同じ場所に集まる理由はただ一つ、この辺りにメスがいるということ。
枯草の海をジーっと目を凝らすと、枯草の入り組んだ場所にメスの姿をとらえました。
かなり入り組んだところにいて、オスたちはなかなか見つけることが出来ないようです。
一方、メスは積極的にフェロモンを放出しているようで、観察している間に何頭ものオスが視界を横切りました。
中にはGasyunの顔にぶつかってくるものもいました。

数分間、数多のオスたちが誘惑されてきましたが、ついに1頭がメスの居場所を突き止めました。

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フチグロトゲエダシャク交尾

場所が場所なので写真撮影も大変です。
昨年観察したペアは交尾の時間が短いように感じましたが、このペアは数分にわたりじっくり交尾していました。
交尾時間はペアごとに違うようです(昨年は人間に見られているのが気に入らなかっただけかもしれません)

とりあえず今年も交尾シーンを観察できて満足し、別のペアも探し始めましたが、12時を過ぎたあたりから風が強くなってきてオスの飛翔が止まってしまったので、諦めて帰宅しました。

1時間ほどの短い観察でしたが、今年も春の陽気の中で癒しの時間を得られました。


それではっ!